インプラントで腫れる主な理由は免疫反応!いつまで引かないのか、対処法を解説
インプラント治療後は、免疫反応や細菌感染などによって腫れる場合があります。腫れは通常7〜10日ほどで治りますが、2週間以上長引くケースもあります。
術後の腫れや痛みは、抗生物質や痛み止めで対処可能です。
「インプラント治療を検討するにあたって、治療後の腫れについて事前に詳しく知っておきたい」とお悩みの方もいらっしゃるでしょう。
今回はインプラント治療で腫れる2つの理由や腫れがひどくなるケース、いつまで腫れが引かないのか、4つの対処法などについてまとめました。
インプラント治療を得意とする歯科医の目線から、忖度なしの本音で解説をします。
記事を最後までチェックすれば、安心してインプラント治療を受けられるようになります。
インプラント治療で腫れる2つの理由
インプラント治療で腫れる主な理由は、以下の2つです。
- 免疫反応
- 細菌感染
それぞれ詳しく見てみましょう。
免疫反応
インプラント治療後に腫れる最大の理由は、体の自然な免疫反応です。
インプラント手術では、歯茎を切開して顎骨に人工歯根を埋め込みます。そのため体が「外的な侵入」と判断して反応し、炎症などが起きて腫れるのです。
免疫反応の例としては、体内にウイルスが侵入した際の発熱や、花粉が鼻から侵入した際のくしゃみなどがあります。
この反応は傷を治そうとするための反応であり、ある意味では正常と言えるでしょう。
免疫反応によって、インプラント手術直後は、程度の差はあれど腫れます。しかし1週間ほどで自然と引いていくケースが大半です。
そのためそれほど気にする必要はありませんが、痛みが強かったり腫れが2週間以上続いたりする場合には、歯科医に相談しましょう。
細菌感染
インプラントは、抜歯と人工歯根の埋入、合計2回の外科手術を伴う治療法です。
手術後の口腔内には、傷口があります。そこから細菌が侵入しやすく、場合によっては細菌感染を起こしてしまいます。
インプラント治療で抜歯後や人工歯根の埋入後に待機期間があるのは、傷の治りを待って細菌感染のリスクを減らすためです。
細菌感染が起きると、痛みや腫れが続いたり、最悪の場合治療のやり直しが必要になったりするでしょう。
インプラントには、抜歯即時埋入と抜歯待時埋入の選択肢があります。
抜歯即時埋入では、抜歯後に待機期間を設けません。その日のうちに人工歯根を埋入します。
治療期間を短縮できる一方で、細菌感染のリスクは上がるとされています。
関連記事:インプラントの抜歯即時埋入とは?メリット・デメリットや費用について解説
インプラント治療後の腫れがひどくなるケース
以下のいずれかに当てはまる場合、インプラント治療後の腫れが特にひどくなる傾向にあります。
- 治療本数が多い場合
- 骨造成手術を行った場合
1つずつ詳しく解説します。
治療本数が多い場合
インプラントの治療本数が多いほど、手術による身体へのダメージは大きくなります。それに伴い、腫れもひどくなる傾向にあります。
これは単純に、抜歯や人工歯根の埋入をする回数が増えるからです。
治療後の腫れを抑えられる方法として、低侵襲インプラントがあります。
低侵襲インプラントとは?:
歯茎を切らずに小さな穴を開けてインプラントを埋入する治療法。
治療本数が多い場合には、特に低侵襲インプラントをおすすめします。
また歯をすべてインプラントにする場合には、オールオン4の選択肢がおすすめです。オールオン4では、上下8本の人工歯根で、前歯から奥歯まですべての人工歯を支えます。
そのため1本ずつ人工歯根を埋入するよりも手術回数が少なく済み、腫れのリスクを軽減できます。
関連記事:歯を全部インプラント(オールオン4)にする際の費用は480〜960万円!デメリットも本音で解説
骨造成手術を行った場合
顎骨の厚みや量が不足していると、インプラント治療を受けられません。顎骨が不足している場合に必要となるのが、骨造成手術です。
骨造成手術は、インプラント治療のなかでも特に侵襲性が高い処置です(身体への負担が大きい処置です)。
そのため腫れのリスクや、腫れがひどくなるリスクが上がります。
「骨造成」と聞いて「なんとなく怖い」と感じる方もいるでしょう。しかし骨造成手術の治療中には、麻酔をしているため痛みを感じません。
関連記事:インプラントの麻酔方法・種類は2つ!静脈内鎮静法・局所麻酔の特徴や費用を紹介
インプラント治療後の腫れはいつまで引かない?
インプラント治療後の腫れは、通常2〜3日目にピークを迎えます。そして7〜10日ほどで自然と引いていきます。
しかし治療内容や個人差によって、腫れが2週間以上続く場合もあるでしょう。
通常の腫れと細菌感染などの違いを、自身で判断するのは簡単ではありません。少しでも異常を感じた場合には、自己判断せずに歯科医の判断を仰ぎましょう。
インプラント治療から数年後に痛みが出るケースも
インプラントでは、治療から数年後に腫れや痛みが出るケースもあります。その主な原因は、以下の2つです。
- インプラント周囲炎
- メンテナンス不足による破損
インプラント周囲炎とは?:
インプラント周囲の歯茎や骨が歯周病菌に感染した状態。インプラント版の歯周病。
インプラント周囲炎を放置すると、最終的にはインプラントの脱落につながります。
また噛み合わせや歯ぎしりなどの影響によって、人工歯やネジが破損したり緩んだりする場合もあります。
インプラント周囲炎は、日々の丁寧な歯磨きや歯科医院での定期的な歯石取りなどで予防可能です。
人工歯やネジの破損は、定期的なメンテナンスで確認できます。
インプラントは虫歯になりません。しかし「メンテナンスフリー」ではない点に注意が必要です。
関連記事:インプラントは痛いですか?術中・術後・数年後に分けて歯科医が忖度なしで解説
インプラント治療で腫れた際の4つの対処法
万が一、インプラント治療後に腫れてしまった際の治療法は、以下の4つです。
- 患部を冷やす
- 薬を服用する
- メンテナンスを怠らない
- 飲酒や喫煙を避ける
それぞれ詳しく解説します。
患部を冷やす
患部を冷やすと、冷却によって血管が収縮し、腫れや痛みの拡大を防ぐ効果があります。冷やす際は保冷剤を直接患部に当てるのではなく、タオルで包みましょう。
「10分冷やしたら10分休む」といったサイクルを繰り返すのが理想です。
しかし、患部の冷却はあくまで一時的な対処法でしかありません。冷やすのを止めてしばらくすると、腫れや痛みが戻ってしまいます。
そのため、腫れや痛みがそこまでひどくない場合にのみ有効な対処法です。
薬を服用する
インプラント治療後に腫れや痛みが出ることを見越して、痛み止めや抗生物質が処方されます。
これらの薬の服用が、インプラント治療後の腫れや痛みに対する一番の対処法です。処方された薬は、歯科医の指示通りに服用しましょう。
また、市販の痛み止めを服用することも可能です。しかし、他の薬との飲み合わせや副作用には十分注意しましょう。
メンテナンスを怠らない
腫れや痛みは、メンテナンスを怠るほど悪化していきます。
「インプラントで綺麗な歯を手に入れたから」「インプラントは虫歯にならないから」と歯磨きなどのメンテナンスを怠っていると、治療後の腫れや痛みだけでは収まらず、インプラント周囲炎になってしまうかもしれません。
大半の場合「インプラント治療を受けた=虫歯が歯根まで達してしまった」です。そのため従来のメンテナンスには、何らかの問題がある可能性が高いです。
歯磨きの仕方や頻度・食生活・間食後のうがいなど、歯科医の指導のもと、口腔ケアについて見直しましょう。
飲酒や喫煙を避ける
飲酒には血管を拡張させる作用が、喫煙には血流を悪化させる作用があります。
そのため、飲酒や喫煙はインプラント治療後の腫れや痛みに対して悪影響となり得るでしょう。
外科手術後の1〜2週間は、飲酒や喫煙を避けた方が良いとされています。ヘビースモーカーの方は、事前に医師と禁煙計画について相談するのが良いでしょう。
腫れにくいインプラント治療はトラストデンタルクリニックにお任せ
トラストデンタルクリニックは、東京都港区浜松町の歯科医院です。当院では、インプラント治療に関するさまざまな選択肢を用意しています。
当院では、急に治療を始めることはありません。治療方法・治療期間・治療費・治療の痛みなどについて説明をして、ご納得いただいたうえで治療を行います。
▼当院における前歯4本の治療事例(インプラント2本・ブリッジ2本、治療期間6ヶ月、治療費132万円)

Before

After
当院の強みは、サージカルガイドを使用した、メスを使わない低侵襲インプラント治療です。
低侵襲インプラント治療によって術後の痛み・腫れは軽減されます。手術時間も短縮され、20分で終わるケースも珍しくありません。
首都圏でインプラント治療についてお悩みの方は、ぜひトラストデンタルクリニックへご相談ください。
まとめ
インプラント治療で腫れる2つの理由や腫れがひどくなるケース、いつまで腫れが引かないのか、4つの対処法などについて解説しました。
インプラント治療による腫れの主な原因は、免疫反応と細菌感染です。
腫れは7〜10日ほどで引くのが一般的です。2週間以上経っても腫れが引かない場合には、歯科医に相談してみましょう。
また腫れを避けるには、歯茎を切開しない低侵襲インプラント治療がおすすめです。
首都圏でインプラント治療についてお悩みの方は、ぜひ低侵襲インプラントを得意とするトラストデンタルクリニックへご相談ください。