奥歯のインプラントにかかる費用は1本40〜70万円！不要と言われる理由や治療できないケースを紹介
奥歯のインプラント治療にかかる費用は、1本40〜70万円です。2本の場合は80〜140万円、3本の場合は120〜210万円かかります。
インプラントは費用のかかる治療法であり、奥歯は前歯と比べて目立たないため「奥歯のインプラントは不要」といった声もあります。
今回は奥歯のインプラント治療にかかる費用や、奥歯のインプラントが不要と言われる2つの理由、治療ができないケースなどについてまとめました。
インプラント治療を得意とする歯科医の目線から、忖度なしの本音で解説をします。
記事を最後までチェックすれば、奥歯のインプラント治療に関する不安がひと通り解決します。
奥歯のインプラント治療にかかる費用は1本40〜70万円
奥歯のインプラント治療にかかる費用は、1本40〜70万円です。40〜70万円と差があるのは、使用する素材や追加で必要となる治療・麻酔などによって費用が異なるためです。
例えば通常のインプラントではなく、金属を一切使用しないジルコニアインプラントを選択する場合、費用が追加でかかります。
インプラント治療では局所麻酔を使用するため、痛みを感じません。それでも不安な方は、静脈内鎮静法によって、眠っているような感覚のなかで治療を受けられます。
その分、5〜10万円ほどの治療費が追加で必要となります。
関連記事：インプラントの麻酔方法・種類は2つ！静脈内鎮静法・局所麻酔の特徴や費用を紹介
奥歯を2本インプラントにする際にかかる費用は80〜140万円
奥歯を2本インプラントにする場合、かかる費用は80〜140万円です。
インプラントの治療費は「1本あたりいくら」といった形なので、複数本を治療すれば割安になるわけではありません。
奥歯を3本インプラントにする際にかかる費用は120〜210万円
前述の理由から、奥歯を3本インプラントにする際にかかる費用は、120〜210万円です。
しかし、オールオン4という治療法で歯を全部インプラントにする場合、治療費の総額は480〜960万円と、歯の本数で単純計算するよりも割安になります。
これは1つの人工歯根で複数の人工歯を装着できるためです。詳しくは以下の記事で解説しています。
関連記事：歯を全部インプラント(オールオン4)にする際の費用は480〜960万円！デメリットも本音で解説
奥歯のインプラントは不要と言われる理由
奥歯のインプラントが不要と言われる理由は、以下の2つです。
- 前歯と比べて目立たないから
- 他の治療法と比べて費用がかかるから
それぞれ詳しく見てみましょう。
前歯と比べて目立たないから
前歯は、最も目立つ歯です。会話中や食事中など、少しでも口を開けただけで見えます。そのため「前歯だけでもインプラントにしたい」という需要は大きいです。
一方で奥歯は、余程口を大きく開けなければ見えません。
そのため審美性の観点から「奥歯のインプラント治療は不要」「入れ歯やブリッジでも良い」といった声があります。
たしかに審美性の観点では、奥歯よりも前歯を優先すべきでしょう。しかし奥歯は、咀嚼力を担う重要な部位です。
噛み合わせのバランスや他の歯への負担など、長期的には機能面でのリスクが高まります。
関連記事：前歯のインプラントにかかる値段は1本40〜70万円！10年後も後悔しない治療法を紹介
他の治療法と比べて費用がかかるから
虫歯が歯根まで達した(抜歯が必要)際の治療法には、以下3つがあります。
- インプラント
- 入れ歯
- ブリッジ
そしてインプラントは、これら3つのなかで最も費用がかかる選択肢です。以下にそれぞれの費用目安をまとめました。
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保険適用 |
自由診療 |
|
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インプラント |
原則なし |
400,000〜700,000円 |
|
入れ歯 |
総入れ歯：30,000円程度 部分入れ歯：20,000円程度 |
総入れ歯：300,000〜700,000円 部分入れ歯：100,000〜400,000円 |
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ブリッジ |
30,000〜45,000円 |
240,000〜540,000円 |
審美性や耐久性では大きく劣るものの、費用を第一に考えるのであれば、保険適用の入れ歯やブリッジがおすすめです。
以上から「本当はインプラントが良いけど、目立たない奥歯は入れ歯やブリッジで我慢しよう」と考える方もいます。
関連記事：インプラント費用は1本40〜70万円！ 前歯と奥歯の違いや費用を抑える5つの方法を紹介
奥歯のインプラント治療ができないケース
以下いずれかに当てはまる場合は、奥歯のインプラント治療ができません。
- 骨が薄すぎる場合【上顎】
- 神経や血管の位置が高い場合【下顎】
それぞれ詳しく解説します。
骨が薄すぎる場合【上顎】
上顎の奥歯にインプラントを埋入する際に問題となるのが、顎骨の厚みです。
上顎の奥には、上顎洞と呼ばれる空洞があります。そのため下顎と比べて顎骨の厚みが薄くなっており、人工歯根をしっかり固定できない可能性が高まります。
インプラントは、顎骨に人工歯根を固定して、その上に人工歯を装着する治療法です。
そのため、顎骨に十分な厚みがないと固定ができず、治療を受けられません。
治療前の検査にて顎骨に十分な厚みがないと判明した場合には、骨造成手術が必要です。
骨造成手術を受ければ、問題なくインプラント治療を受けられます。しかしその分、追加で費用や時間がかかります。
よって歯がなくなったり、虫歯が進行したりしている方は、できるだけ早くインプラント治療を受けることが大切です。
神経や血管の位置が高い場合【下顎】
下顎の奥歯周辺には、血管や神経が多く通っています。
長さのあるインプラントを埋め込むと、血管や神経を傷つけてしまう可能性があるため、長さに制限が出てきます。
また、血管や神経の位置は人によってわずかに異なります。血管や神経が高い位置にある場合は、その分インプラント治療によって傷ついてしまうリスクが上がるでしょう。
よって歯科医に「下顎のインプラント治療はできない」と判断されてしまうかもしれません。
また下顎の骨が薄くなっている場合、血管や神経との距離はさらに近づき、治療の難易度も上がります。
万が一治療中に神経に触れてしまうと、術後にしびれなど深刻な後遺症につながるかもしれません。
ここまで解説した内容によって「奥歯のインプラント治療ができない」と判断された場合には、入れ歯やブリッジを選ぶしかありません。
奥歯のインプラント治療を受けるメリット
奥歯のインプラント治療を受けるメリットは、以下の2つです。
- 天然の歯のように食事を楽しめる
- 健康的な食事ができる
1つずつ詳しく解説します。
天然の歯のように食事を楽しめる
インプラントでは、人工歯根が顎骨にしっかりと固定されます。そのため天然の歯と同じような噛み心地が得られます。
特に奥歯は、食べ物を咀嚼する際に中心となる部位です。奥歯をインプラントにすれば、硬いものや弾力のある食べ物も安心して噛めるようになるでしょう。
一方で入れ歯やブリッジでは、人工歯根の埋入はありません。歯茎の上に人工歯を載せているようなイメージです。
そのため「噛むとズレる」「力が入らない」などの不満を感じてしまいます。インプラントではそのようなストレスがなく、食事を楽しめます。
食事は毎日欠かせません。インプラントによって、毎日の食事がより楽しいものになるでしょう。
健康的な食事ができる
奥歯の欠損を放置すると、硬い食材や繊維質のある野菜などを食べづらくなります。その結果食事が偏り、栄養バランスが悪くなってしまうかもしれません。
例えば柔らかい加工食品や炭水化物中心の食事になると、全身の健康に悪影響を及ぼすでしょう。
歯がボロボロでほとんどない方のなかには、丸呑みするようにして食事をする方もいます。
インプラントで奥歯の咀嚼機能を回復させると、歯ごたえのある食材や肉・野菜・玄米などを無理なく摂取できるようになります。
そのため栄養バランスが改善して、生活習慣病の予防や腸内環境の正常化、免疫力の向上などの効果が期待できるでしょう。
また噛むことが脳を刺激して、認知症の予防にもつながるとされています。
奥歯のインプラント治療を受けるデメリット
奥歯のインプラント治療を受けるデメリットは、以下の2つです。
- 状況によっては骨造成手術が必要
- 前歯と奥歯の両方を治療するとより高額な治療費がかかる
1つずつ詳しく解説します。
状況によっては骨造成手術が必要
インプラント治療は、顎骨の厚みや量が不足していると受けられません。顎骨の厚みを補うには、骨造成手術が必要です。
骨造成手術にはいくつかの種類がありますが、そのなかでも有名なのはソケットリフト法とサイナスリフト法です。
骨造成手術が必要か、どの方法で骨造成を行うかは、歯科医に相談をすることで分かります。
骨造成手術が必要になると、追加費用が必要です。また治療期間が数ヶ月単位で延びてしまいます。
関連記事：インプラントの平均治療期間は7.5ヶ月！最短で3ヶ月！歯がない期間や食事について解説
前歯と奥歯の両方を治療するとより高額な治療費がかかる
インプラントの治療費は1本あたり40〜70万円です。これは前歯でも奥歯でも変わりません。
つまり、インプラント治療を受ける本数が多くなればなるほど、高額な治療費がかかります。
前歯も奥歯もインプラント治療を行う場合、治療費が400万円以上になるケースも珍しくありません。
そのため抜歯が必要な虫歯が多く、予算に限りがある場合には、奥歯のインプラント治療は大きなデメリットになります。
治療費が予算をオーバーしそうな場合には、デンタルローンの選択肢がおすすめです。分割払いをすることで、無理なく治療費を支払えます。
分割払いについて詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。
関連記事：インプラントは分割払い可能！医療費控除になる！審査なしの選択肢も紹介
関連記事：インプラント治療のメリット5つとデメリット6つを徹底解説【後悔したくない方必見】
奥歯よりも前歯のインプラント治療を優先すべき
奥歯と前歯の両方に抜歯が必要な虫歯があり、費用面からすべての歯をインプラントにできない方もいるでしょう。
その場合、奥歯よりも前歯のインプラント治療をおすすめします。理由はやはり審美性です。
噛み合わせなど機能面では、奥歯を優先する選択肢もあります。
しかし、前歯が欠けたままだったり、入れ歯などで違和感があったりすると、コンプレックスがいつまでもなくなりません。
そうなると笑いたいときに笑えなかったりして、メンタルヘルスなどさまざまな面で悪影響がでます。
両方ともインプラントにするのがベストですが、どちらか迷う場合には前歯がおすすめです。
関連記事：前歯のインプラントにかかる値段は1本40〜70万円！10年後も後悔しない治療法を紹介
奥歯のインプラント治療ならトラストデンタルクリニックにおまかせ
トラストデンタルクリニックは、東京都港区浜松町の歯科医院です。当院では、インプラント治療に関するさまざまな選択肢を用意しています。
当院では、急に治療を始めることはありません。治療方法・治療期間・治療費・治療の痛みなどについて説明をして、ご納得いただいたうえで治療を行います。
▼当院における前歯4本の治療事例(インプラント2本・ブリッジ2本、治療期間6ヶ月、治療費132万円)
Before
After
当院の強みは、サージカルガイドを使用した、メスを使わない低侵襲インプラント治療です。
低侵襲インプラント治療によって術後の痛み・腫れは軽減されます。手術時間も短縮され、20分で終わるケースも珍しくありません。
首都圏でインプラント治療についてお悩みの方は、ぜひトラストデンタルクリニックへご相談ください。
まとめ
奥歯のインプラント治療にかかる費用や、奥歯のインプラントが不要と言われる2つの理由、治療ができないケースなどについて解説しました。
奥歯のインプラント治療には、1本あたり40〜70万円の費用がかかります。まずは治療を受けられるのか、どういった流れで治療を進めるのかなどを、歯医者に聞いてみましょう。
首都圏でインプラント治療についてお悩みの方は、ぜひトラストデンタルクリニックへご相談ください。